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法人税一覧


先代社長が退職し、退職金の支給を受けた後も、会長・相談役・監査役等として会社に残るケース(分掌変更)はよくあります。
 

役員に退職金を支給した場合、その分掌変更等が実質的に退職と同様であれば、 退職給与として認められるところですが、これまでの法人税法基本通達9223では、その基準として以下のようなケースを掲げていました。

 

① 常勤役員が非常勤になったこと

② 取締役が監査役になったこと

③ 分掌変更等の後における報酬が激減(おおむね50%以上の減少)したこと

  

このうち、①と②については

「実質的にその法人の経営上主要な地位を占めていると認められる者を除く」

との記載がされており、形式的な変更は認められない旨が明文化されていました。

 

しかし、③については、そのような記載が無いため、 経営上の地位は変わらないものの、報酬を半分以下にして退職金を支払うケースも多かったようです。

 

 

 

しかし、退職金の税務を争った平成1810月の大阪高裁では、

 

「通達要件を形式的に満たしていれば当然に退職給与として認められるわけではなく、あくまでも実態を見て判断するべき

 

との見解が示され、納税者側が敗訴となりました。

 

さらに最高裁でも平成19313日付けで上告棄却及び上告不受理決定を行ったことから、 大阪高裁での判決が確定しています。

 

 

これを受けて、法人税法基本通達が改正され(改正後は9232)、③の要件についても

 

「分掌変更等の後においてもその法人の経営上主要な地位を占めていると認められる者を除く」

 

とする規定が追加されました。

 

よって今後は、形式的な基準を満たしていても、 経営上重要な責務を果たしている場合には、退職給与として一切認められませんので注意が必要です。

 

 

 

 

平成19年度税制改正で、減価償却制度の抜本的な改正が行われました。

 

【改正内容のポイント】

 

1. 残存価額及び償却可能限度額の廃止

 

減価償却費を計算するにあたっては、従来、 下記のような残存価額及び償却可能限度額が設けられていました。

 

残存価額     ・・・ 取得価額の10%相当額

償却可能限度額 ・・・ 取得価額の95%相当額

 

今回の改正で、これらの残存価額及び償却可能限度額が撤廃され、 耐用年数経過時点で1円(備忘価額) まで償却することが可能となりました

 

 

この改正により、例えば100万円で取得した機械装置の償却可能限度額については、

 

改正前 ・・・ 95万円 (取得価額の95%相当額)

 

であったのに対し

 

 改正後 ・・・ 999,999 (1円まで償却可能)

 

となりました。

 

 

2. 新たな定率法の導入

 

定率法の償却率が、定額法の償却率の2.5とされました。

この改正によって、主な耐用年数の償却率は以下のように変更されます。

 

 

耐用年数

定額法

定率法(新)

定率法(旧)

3

0.334

0.833

0.536

4

0.250

0.625

0.438

5

0.200

0.500

0.369

6

0.167

0.417

0.319

8

0.125

0.313

0.250

10

0.100

0.250

0.206

20

0.050

0.125

0.109

  

改正後の定率法の償却率は、 いずれも改正前の償却率より高くなっています

これは、減価償却資産の取得後、早い段階において多額の減価償却費が計上できることを意味します

 

例えば、期首に100万円の機械装置(耐用年数5年)を取得した場合の、1年目の償却額は、

 

改正前は

100万円 × 0.369 = 369,000

 

であるのに対し

 

改正後は

100万円 × 0.500 = 50万円

 

となります。

 

 

【適用時期】

 

平成1941日以降に取得する減価償却資産について適用されます。

 

 

【平成19331日以前に取得した減価償却資産について】

 

平成19331日以前に取得した減価償却資産については、 従来どおり償却可能限度額(95%)まで償却した後、翌事業年度以後5年間で1円(備忘価格) まで均等償却ができることとされました。

 

 

例えば、取得価額が100万円で償却可能限度額(95%)まで償却した場合の、未償却残高は、

 

100万円 - 95万円(100万円×95%) = 5万円

 

となりますので、 

その後の5年間で下記のように償却していきます。

 

  1年目 ・・・ 1万円

 2年目 ・・・ 1万円

 3年目 ・・・ 1万円

 4年目 ・・・ 1万円

 5年目 ・・・ 9,999円(備忘価額1円)

 

 

【今後の減価償却制度について】

 

今回の改正は、諸外国の減価償却制度との比較の観点から、 抜本的に見直されたという背景があります。

 

しかしながら、諸外国に比べて、資産区分が複雑であったり、 耐用年数が長い、といった声も産業界等からあがっていますので、 まだまだ国際化に向けて見直す余地があるといえるでしょう。

 

なお、平成19年税制改正大綱の中にも、平成20年度税制改正に向けて

 

・ 法定耐用年数や資産区分の見直し

・  法定耐用年数の短縮特例制度の手続簡素化

 

等について検討する旨の記載がありましたので、

引き続き減価償却制度が変更されることも予想されます。

 

 

                       ~健康な会社創りと事業運営を支援する~

  

【そもそも留保金課税とは?】

 

上場企業等においては、通常、利益が出れば、 株主に対して配当という形で還元します。

 

しかし、中小企業においては、経営者 = 株主という形態が多く、 この形態は多くの場合同族会社と呼ばれます。

 

会社が配当を出せば、株主は受け取った配当に対して課税されます。

 

しかし、同族会社の場合には、会社に利益が出ても、それを配当に回さず、 実質的に株主個人の課税が回避される可能性があります。

 

そこで、同族会社が一定以上の所得を留保した場合には、 通常の法人税とは別に特別税率で課税するという制度が設けられました。

 

これが留保金課税です。

 

 

【留保金課税の対象となる法人】

 

留保金課税の対象となる法人は、特定同族会社です。

 

特定同族会社とは、 株主本人及び同族関係者の持ち株を含めて1グループとし、上位1グループの保有割合が50%を超える会社をいいます。

 

 

【課税留保金額の計算及び税率】

 

課税留保金額は、以下の計算式で求められます。

 

課税留保金額 = 所得 - (配当 + 法人税等) -  留保控除額

 

なお、留保控除額金額は次の4つの基準のうち、最も多い金額となります。

 

 

1. 所得基準

所得等の金額 × 40%(中小法人*50%

2. 定額基準

2,000万円

3. 積立金基準

 資本金 × 25% - 利益積立金

4. 自己資本基準

 自己資本比率30%到達までの額(中小法人*のみ)

 ここでいう中小法人とは、 資本金1億円以下の法人を指します。

 

 

また、課税留保金額に対する税率は以下の通りです。

 

 

課税留保金額

税 率

3,000万円以下の部分

10%

   1億円以下の部分

15%

   1億円超の部分

20%

  

【留保金課税の算定図】

  

所    得

配 当

 

法人税等

 

内部留保

 

留保控除額

 

 

課税留保金額

留保金課税額

 

 

 

【中小法人の留保金課税制度の撤廃】

 

平成19年度税制改正によって、資本金1億円以下の法人については、 特定同族会社の範囲から除外され、留保金課税の適用が無くなりました

 

その結果、留保控除金額のうち、中小法人のみに該当する部分 (所得基準の50%部分及び自己資本基準)の取り扱いが無くなります。

 

なおこの改正は、平成1941日以降に開始する事業年度から適用されます。

 

 

特定同族会社のほとんどは、資本金1億円以下の会社ですので、この改正は多くのオーナー社長にとって、 税務上有利なものといえるでしょう。

  

平成15年度に創設された少額減価償却資産の損金算入の特例にについて、

 

・特例期間の2年間の延長

    及び

・ 損金算入限度額の創設

 

が平成18年度の税制改正で盛り込まれました。

 

【少額減価償却資産の損金算入の特例とは】

 

資本金1億円以下の中小企業において、30万円未満の減価償却資産を取得した場合、 その全額を即時に損金算入できるという制度です。

 

通常は取得資産の耐用年数(例: パソコン4年)において、少しずつ損金算入(費用化)していくのですが、 この制度を活用することによって、早期に多額の費用を計上することができ、節税等による資金の内部留保が可能となります。

 

 

【改正内容】

 

今改正では、 これまで合計額に制限がなかったのに対して、

年間300万円まで

という制限規定が設けられました。

 

この制限規定は、 中小企業庁が中小企業の実態を調査した際に、

特例を利用した企業の約9割が300万円以下であった

という結果が報告されたことを踏まえて、 設けられたとのことです。

 

お役所間は、 あまり仲が良くないというのが常だと思うのですが、こういった場合には連携プレーを見せるんですね。。。

 

〔比較表〕

 

 

個々の金額判定

合計額の判定

改正前

30万円未満の資産について即時に損金算入が可能

制限なし

改正後

同 上

年間合計300万円以下

 

 

 

【適用時期及び留意事項】

 

平成1841日から平成20331日までの間に取得したものに対して適用されます。

したがって、平成18331日までに取得した資産については、従来通り、 合計額の制限を受けることはありません。

 

 

では、6月決算法人の場合はどうなるでしょうか?

 

例えば

H17.718.3までに取得した少額減価償却資産の合計額: 800万円

H18.418.6までに取得した少額減価償却資産の合計額: 400万円(>300万円)

の場合には、

 

800万円 + 300万円 = 1,100万円

 

が特例適用の限度額となります。

 

また限度額は、"300万円を超える場合には一律300万円"というものではなく、 特例対象資産の選択によってその額が変わってきます。

 

例えば、

28万円のパソコン12台: 計336万円

22万円のパソコン10台: 計220万円

 

を取得した場合には

28万円のパソコンのみを少額減価償却資産の対象とすると

 

28万円 × 10台 = 280万円

 

が限度額となりますが、

28万円と22万円を組み合わせれば

 

28万円 × 9台 + 22万円 × 2台 = 296万円

 

となり、後者を選択した方が有利となります。

 

  

【今後の減価償却制度の動き】

 

日本の減価償却制度については、従来、 経済界から批判の声を浴びせられてきました。

というのも、 欧米の諸外国が取得価額の100%を損金算入できるのに対し、日本では95%までしか損金算入できなかったことや、 耐用年数区分が他の諸国に比べてかなり複雑だった(機械装置の区分は日本が369であるのに対し、アメリカは3)ためです。

 

このような情勢をふまえ、現在、 減価償却制度の見直しを検討する動きが出ております。

こちらについては、具体的な方向が固まり次第、 改めてお知らせいたします。

 

 

平成1841日以降に開始する事業年度から、1人当たり5,000円以下の飲食費等であれば、 その全額について損金算入が認められることとなりました。

 

これまで、法人が支出する交際費については、 原則損金不算入であり、中小企業の場合に限って一定額の損金算入が認められていました。

 

 

資本金の額

交際費の取り扱い

1億円未満

400万円以下・・・10%が損金不算入

400万円超 ・・・ 全額損金不算入

1億円以上

全額損金不算入

 

そもそもこの制度は、 かつて好景気の時代に企業全般で交際費の無駄使いが多くなったため、企業の資本蓄積(体力) をいたずらに食い潰さないことを主たる目的として設けられました。その趣旨から考えれば、不景気には廃止されるべき制度といえるのですが、 様々な批判を受けながらも今日までずっと残ってきました。

 

そういった意味では、 今回の制度改正は納税者にとって有利なものといえます。

しかし、その適用にあたっては、 いろいろと注意しなければならない点もありますので、以下、順を追ってご説明していきます。

 

 

【適用開始時期】

 

この規定は平成1841日以降に開始する事業年度から適用されます。

すなわち、例えば9月決算のお客様は平成18101日からの適用ということになります。これは前回お知らせした 「役員給与の損金不算入」の適用開始時期の考え方と同じものといえます。

 

 

【損金算入の対象となる行為】

 

取引先等の対外的な者との飲食その他これに類する行為が対象となります。 よって役員や従業員間による社内接待費は除かれます。

またその他これに類する行為とは、 購入したお弁当や出前、カラオケやスナックといったものが該当します。

 

 

1人当たり5,000円の判定基準】

 

支払金額の総額を参加人数で割った金額で判定します。

例えば支払い総額が20,000円で参加人数が5人の場合には、

 

20,000円 ÷ 5人 = 4,000 ≦ 5,000円   ∴損金算入できる

 

よって「この人は多く飲んだから高い」といったように、 個々人別に判定するものではありません。

また二次会や三次会等で、お店を変更する場合には、 そのお店ごとに5,000円以下の判定を行います。

 

 

1人当たり5,000円を超えてしまう場合】

 

その料金の全額が損金不算入となります。

例えば、お会計が1人当たり5,500円だった場合には、5,000円を超える部分の「500円」が損金不算入となるのではなく、5,500円全額が損金不算入となります。

 

【書類の保存義務】

 

本規定を適用するにあたっては、 以下の事項を記した書類を保存しなければなりません。

・ いつ    →  飲食費等を支出した年月日

・どこで   →  支払先の名称、 所在地

・誰と    →  参加した者の氏名、 関係

・ いくら   →  支出した飲食費等の金額

・ 人数    →  参加人数

 

 

【留意点】

 

以下、本規定を適用するにあたっての留意点をいくつかあげます。

 

 

(1)飲食物の詰め合わせを贈答する行為は、 お中元やお歳暮と変わらないため、飲食費等には含まれず損金不算入となります。

ただし、飲食店の持ち帰りに要する「お土産代」 は飲食費等に含まれます。この場合は、飲食代とお土産代とを合算して5,000円基準を判定することとなります。

 

  

(2)社内の人数が複数であるのに対して、接待する相手 (得意先等)が1人であっても、 その飲食につき複数の社内の人数が必要であったのであれば、飲食費等に含まれます。なお、 形式的に社外の人を参加させている場合には当然ながら認められません。

 

  

(3)ゴルフ・旅行等に際しての飲食行為については、 主たる目的であるゴルフ・旅行に付随する一連の行為であると考えられます。よって、 飲食行為のみを切り放すことはできず、その支出については交際費に該当し損金不算入となります。

 

 

(4)5,000円以下の判定に関する消費税の取り扱いについては、 その法人の適用している税抜き経理方式又は税込み経理方式に応じることとなります。

例えば1人当たり5,250円であった場合は、 税抜き経理方式では5,000円となり損金算入ができる一方、 税込み経理方式では5,250円で損金不算入となります。

  

(5)保存書類への記載に当たっては、原則として「○○会社、 □□部、△△△(氏名)、卸売先」といったように記す必要がありますが、 その一部が不明な場合や多数参加したような場合には、「○○会社、□□部、△△△(氏名) 部長他10名、卸売先」といった記載方法でも差し支えありません。

(この場合においては、 当然ながらその人数が正確であることが大前提となります。)

 

 

平成18年度の税制改正において、 一定の条件を満たすオーナー社長の報酬については、その給与所得控除相当分が損金不算入となりました。

 

【改正の背景及び当改正が与える影響】

 

これまでは個人事業主が法人成りすることによって、役員報酬については法人で損金算入がなされる一方、 個人の方でも給与所得控除が適用されるため、法人と個人の双方でいわゆる経費を二重控除する節税対策が可能でした。

 

   【個人】

 

収 入

経 費

 

 

 

所 得

 

 

 

   【法人】

収 入

経 費

給与所得控除

所 得

 

 

 

 

→ 節税!

 

 

 

 

 

 

しかし、 平成185月施行の新会社法によって、最低資本金制度が撤廃され (これまでは有限会社300万円、株式会社にあたっては1,000万円が必要でした)、 誰でも容易に会社を設立することが可能となりました。

 この結果、 個人事業主の多くが節税目的で会社を設立することが予想されるため、それを抑制するために、 このような措置が講じられたと考えられます。

 

なお、 給与所得控除額は以下の通りです。

 

収入額

給与所得控除額

180万円以下

収入金額 × 40

65万円に満たない場合は65万円

180万円超

360万円以下

収入金額 × 30% + 18万円

360万円超

660万円以下

収入金額 × 20% + 54万円

660万円超

1,000万円以下

収入金額 × 10% + 120万円

1,000万円超

収入金額 × 5% + 170万円

 

 今改正は、 この給与所得控除に焦点があてられ、一定の要件を満たすオーナー社長に支払った報酬については、 その給与所得相当分が損金不算入とされました。

例えば、 オーナー会社の社長が1,000万円の報酬を受け取る場合は、

 

1,000万円 × 10% + 120万円 = 220万円

 

が法人税を計算する際に加算(損金不算入) され

法人税及び地方税を合わせて、 88万円の増税となります。

(実行税率40%として計算)

 

(注)ただ、この損金不算入相当額は、 法人で課税されるものですので、個人では依然として給与所得控除は適用されます。

 

 

【適用要件】

 

適用要件は

 

同族会社の業務を主宰する役員(一般的には社長ですね) 及びその同族関係者等が、

発行済株式の90%以上を保有し、

かつ

・常務に従事する役員の過半数を占める場合

 

と規定されています。

 

 また、 ここでいう同族関係者等とは

① 業務主宰役員の親族

② 業務主宰役員と事実上婚姻関係と同等の事情にある者

③ 業務主宰役員の使用人

④ 業務主宰役員から受ける金銭等によって生計を維持している者

⑤ 業務主宰役員及び上記①~④の者が同族会社を支配している(持株割合90%以上)場合における当該会社

 

と規定されていますが、 一般的には①の親族の場合がほとんどといえるでしょう。

 

 したがって、

 

社長とその親族で株式の90%以上を保有

          かつ

社長とその親族で常務に従事する役員の過半数を占める

 

場合には、 社長に支払った報酬のうち給与所得控除額相当分が、法人税の計算上、損金不算入となります。

 

(注)

・業務主宰役員とは一人に限定され、 その法人が実際に最も多く給与を支払っている方となります。したがって、社長より専務の方が給与が高い場合には、 専務が業務主宰役員となります(税務弘報2006.5月号より一部抜粋)。

 

・常務に従事する役員とは、 肩書きがあっても実質的に経営に従事していない名目上の役員は除外され、他方、 役員の肩書きがなくても実質的に経営に従事している場合には役員に該当します。

 

 

【適用除外】

 

次に該当する場合には、上記の規定に関わらず、 本制度の適用はありません。

 

直前3事業年度の平均基準所得金額

 

① 800万円以下である場合

② 800万円超3,000万円以下であり、かつ、 基準所得金額に占める業務主宰役員の給与額の割合が50%以下である場合

 

ここでいう基準所得とは、 基本的には

 

法人の課税所得金額 + 業務主宰役員の給与額

 

となります。

 

(注)この他、 欠損金や繰越欠損金がある場合には一定の金額を差し引きます。

 

例えば、

法人の課税所得金額: 300万円

社長の役員報酬:   800万円

 

のケースでは、 基準所得金額は

 

300万円 + 800万円 = 1,100万円 となります。

 

そして、 この基準所得金額の直前3事業年度の平均額が

 

800万円以下

   

  又は

 

800万円超3,000万円以下 

   かつ 

業務主宰役員の給与額/ 基準所得金額 ≦50%

 

の場合には役員給与の損金不参入は適用除外になるという訳です。

 

 

【適用時期】

 

平成184月以降に開始する事業年度からの適用となります。

また持ち株数や役員の割合については期末時点の現況によって判定します。

 

 

【対応策】

 

① 株式を第三者に譲渡又は贈与する

 

 株式を第三者に譲渡又は贈与して、 業務主宰役員及び同族関係者の持ち株比率を90%未満に引き下げる方法です。

 この際、所得税(譲渡所得) や贈与税等の確定申告が必要になってくるのは勿論のこと、適正な譲渡価格でなければ税務上問題が生じます。

また株を第三者に放出することによって、組織上の問題が生じないかを事前に検討することが不可欠といえます。

 

② 役員の数を増やす

 

 信頼のできる従業員等を役員に登用することによって、 業務主宰役員及び同族関係者の役員に占める割合を2分の1以下に引き下げる方法です。

 ただし、 登用した者がこれまでと変わらず従業員としての業務に従事している、すなわち名目上の役員である場合には、 役員の数には含められないことになります。また外部から登用したとしても、それが「常務に従事」に該当しない場合にも、 役員の数には含められません。

加えて、 株式を譲渡する場合と同様、組織の運営上デメリットが生じないかを議論する必要があるといえるでしょう。

 

 

【おわりに】

 

おそらくほとんどの中小企業が、当改正によって増税の余波を受けることになるでしょう。

我々税理士も、 税理士会等を通じて、「当改正に反対する旨の意見書」を数多く出してきましたが、その甲斐も無く、327日に国会の法案を通過してしまいました。

 

 今後、当改正については、 様々な議論が展開されることが予想されますので、その情報を精査した後、あらためて御報告を差し上げたいと思っております。

 

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