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2006年07月01日

少額減価償却資産の損金算入の特例について

平成15年度に創設された少額減価償却資産の損金算入の特例にについて、

 

・特例期間の2年間の延長

    及び

・ 損金算入限度額の創設

 

が平成18年度の税制改正で盛り込まれました。

 

【少額減価償却資産の損金算入の特例とは】

 

資本金1億円以下の中小企業において、30万円未満の減価償却資産を取得した場合、 その全額を即時に損金算入できるという制度です。

 

通常は取得資産の耐用年数(例: パソコン4年)において、少しずつ損金算入(費用化)していくのですが、 この制度を活用することによって、早期に多額の費用を計上することができ、節税等による資金の内部留保が可能となります。

 

 

【改正内容】

 

今改正では、 これまで合計額に制限がなかったのに対して、

年間300万円まで

という制限規定が設けられました。

 

この制限規定は、 中小企業庁が中小企業の実態を調査した際に、

特例を利用した企業の約9割が300万円以下であった

という結果が報告されたことを踏まえて、 設けられたとのことです。

 

お役所間は、 あまり仲が良くないというのが常だと思うのですが、こういった場合には連携プレーを見せるんですね。。。

 

〔比較表〕

 

 

個々の金額判定

合計額の判定

改正前

30万円未満の資産について即時に損金算入が可能

制限なし

改正後

同 上

年間合計300万円以下

 

 

 

【適用時期及び留意事項】

 

平成1841日から平成20331日までの間に取得したものに対して適用されます。

したがって、平成18331日までに取得した資産については、従来通り、 合計額の制限を受けることはありません。

 

 

では、6月決算法人の場合はどうなるでしょうか?

 

例えば

H17.718.3までに取得した少額減価償却資産の合計額: 800万円

H18.418.6までに取得した少額減価償却資産の合計額: 400万円(>300万円)

の場合には、

 

800万円 + 300万円 = 1,100万円

 

が特例適用の限度額となります。

 

また限度額は、300万円を超える場合には一律300万円”というものではなく、 特例対象資産の選択によってその額が変わってきます。

 

例えば、

28万円のパソコン12台: 計336万円

22万円のパソコン10台: 計220万円

 

を取得した場合には

28万円のパソコンのみを少額減価償却資産の対象とすると

 

28万円 × 10台 = 280万円

 

が限度額となりますが、

28万円と22万円を組み合わせれば

 

28万円 × 9台 + 22万円 × 2台 = 296万円

 

となり、後者を選択した方が有利となります。

 

  

【今後の減価償却制度の動き】

 

日本の減価償却制度については、従来、 経済界から批判の声を浴びせられてきました。

というのも、 欧米の諸外国が取得価額の100%を損金算入できるのに対し、日本では95%までしか損金算入できなかったことや、 耐用年数区分が他の諸国に比べてかなり複雑だった(機械装置の区分は日本が369であるのに対し、アメリカは3)ためです。

 

このような情勢をふまえ、現在、 減価償却制度の見直しを検討する動きが出ております。

こちらについては、具体的な方向が固まり次第、 改めてお知らせいたします。